2015年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2015年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

戦略経営デザイン論6

日付
2015年09月02日 19:00~
場所
デジタルハリウッド大学院大学
受講生の感想

記:加藤 早貴


圧巻だったのは、ブリヂストンのCI戦略。


以前の、ロゴタイプが枠に収まったものから
PAOSがデザインした、勢い・方向性・先進性を感じるロゴへ

もう、その時点で久留米のタイヤメーカーは
世界一を見据えていて、
もしかしたら社員ですら現実味を帯びていなかったそのビジョンを
PAOSの経営戦略はしっかり落とし込んでいて、
ロゴには既にその未来が表現されていたのだ。

そして、その通りに、
世界6位だったタイヤメーカーは
現在世界トップシェアへと登り詰める。

ブリヂストンの経営戦略、向かう未来を理解し、
それをデザインという切り札を持ってイメージに落とし込む。
まだ実態は伴っていない、企業の描く理想像をCIが牽引する。

それが一目で伝わるこの事例は、
デザインの持つ力を再認識させられ感動的だった。
(下図参照)



このような、経営とデザインの両方の思考を踏まえた教育が現在は為されていない。
「美術系の学校は作家教育中心」になっているし
「デザイン教育は、総合大学においてこそ為されるべき」だ。

これでは、企業の経営戦略のためにデザインを使いこなすという
価値創造ができる人材が生み出されない。

「デザインはあらゆる分野を結びつけ、新しい価値を生み出す」
文化、経済、環境、社会、技術・・・

現在のデザインは、イメージを創りあげるだけになってはいないか。

事業、企業、生活、社会において
新しい価値を創り出すポテンシャルを秘めているのにも関わらず。



デザインの歴史は長く、これまで数多くの作品が生み出されてきた。
オリンピックロゴの問題に代表されるように
見たこともないような、新しい表現を生み出すのは
もしかしたら至難の業なのかもしれない。

けれど、経営戦略とデザインを結びつけ、
企業や社会の本質的な課題を捉え、
それを解決する為のイメージ戦略としてのデザインは、
まだ無限の可能性に満ちていると感じた。



※講義内容と所感が入り混じっており、申し訳ありません。
 強く心を動かされた印象を伝えたく、 客観的でない表現にさせていただきました。

 素晴らしい講義をありがとうございました。



 

《STRAMD》

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