2015年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2015年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

美的感覚練成論2

日付
2015年09月16日 19:00~
場所
デジタルハリウッド大学院大学
受講生の感想

記:瀬川 麻里子

《講義概要》
今回のテーマは「思考」。
事前に課された宿題に対する受講生の解答共有~正解発表/解説が中心。

金子先生はイノベーションをうむために、
「人と違って考える」「難しいことを考える」ことに挑戦することが有効(必要)というお考えで
この課題を設けたとのことでした。

※その他、前回講義「言葉」のフォローや、
京都・弘道館~茶道のお話、
松下電器産業(現パナソニック)創業地・野田阪神を訪ねたお話、
前回の東京オリンピックのロゴ等を題材とした美術史・経営史的なお話など
盛りだくさんでした。

《講義の様子》
もやもやしたまま講義にのぞんだ人が大半だった様子。

●宿題1「変換の発見」の正解者は2名。
私自身の解答は、同じロジックで間違えている人が4名いた中の1つ。

●宿題2「百丈野狐」
正解者は0名、近いところまで辿り着いた人が1名。
私の解答は、こちらも似たような誤解答が多い中の1つだった。

先生は多くの人が「正解できない」前提で
講義を構成されているご様子だった。
金子先生ご自身も宿題2については正解に辿り着くのに7年かかったという。

正解発表後に、伝えられたのは以下のこと。

1. メタ思考  突き放して考える
2.あえて情報を遮断、地頭思考
3.選難  難しいほうを選ぶ
4.ヒントは状況にある
5.気づくか、気づかないか
6.問いとこたえを行ったり来たりする


《所感》
私の場合、2問とも多くの人と同じ誤解答(=類型思考)をしており
先生の予測どおりの展開に見事はまった1人かと思う。

今、宿題をもう一度見ると
宿題1には「言葉で考えない」
宿題2には「言葉を超える」と書いてあって、
腑に落ちると同時に、自分のおバカさに衝撃をうけている。

もちろん、宿題に取り組んだとき目にはしているのだが…
このヒントについてそもそも考えていなかったのでは?
難しいと思って、結局"いつもの自分の考え方"に逃げ出した。

宿題1は、
正解の解説をする際、先生は実際「1つの動作」で示しておられ、
図形や空間を認識するときに大人なら日常的にしてしまう、
「あること」の区別を取り払うと正解に辿り着くものだった。

宿題2は、国語のテストのように、
正解を文章の中から見つけようとしてしまうと
まったく正解できない問題。

これがそもそも"禅問答"であること、
時を経て伝えられるうちに文章が締まるはずなのに、
文章がやけに長いといった状況に気づいたり、
物語の前段にひっぱられず、
引いてみる第3の目がないと正解できない。

今回の2つの不正解を通して、私は「類型思考」が何であるか、
自分はまさにそれ【しか】しかできないということがよく分かった。

類型思考を脱する=人と違って考えること、
言葉にするのは簡単でも、多くの人ができていないんだという事実、
それをどうやったら実現できるのか、
分解して教えてくださったように思う。

金子先生ありがとうございました。


《STRAMD》

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