2013年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2013年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

日本文化とデザイン論5

日付
2014年01月23日 19:00~
場所
USTREAM STUDIO AOYAMA TOKYO 1st
受講生の感想

記:平部 利雄

記:平部利雄/STRAMD4期生

この日で4期の内田先生の講義は最終・・・
あっという間の日本文化とデザイン論であったが、未だに頭の中は糸がピンと張った緊張感がある。

今日の講義は今までの講義内容の復習と、内田先生が重要としている日本の文化的特徴の説明であった。
今まで、日本人を31年過ごしてきて、何気なく感じていたことが、どういったモノを背景に日本人が表現してきたのか、
また、それによって日本人がどういった美的感覚を持ち、建築・習慣・儀礼などを作ってきたのかを深く考えさせられた。

前半の話では、「座る文化」と「靴を脱ぐ文化」についてであり、
特に「座る」という事を我々がなんとなしに行っている行動ではあるが、
そこから生まれる「畳」であったり「平衡感覚」など世界から見て異質であり特徴的な部分を未だに継承している事が、
これから自分たちが日本さらには世界で何かをする時の大きな材料になるのではないかと感じた。

後半の「日本の仮説空間」についての話は非常に現代に必要な考え方であった。
仮説だからこそ変化することが出来て、変化するからこそ永遠に近い流れである。
日本人の思想の奥には変化を楽しみ、それを文化と結びつける事が出来る能力があるのだと。
「式年遷宮」「野立て」など、聖なるものは0にしなければ継承できないという考え方が西洋とは大きく違い、
だからこそ現代に生き生きと残っているのだと思った。

最後に「見えない世界を知っているのが日本人」という言葉に、
現代の心が貧しくなっている日本人に対しての、大きなヒントがあるはずである。

元々、この国で生まれ育ってきた中で歴史に学び、現代を知るという事は最も世界を知る為の近道であり、
自分たちの存在価値を理解する為の方法としては最良なものであると実感した。
内田先生の話はデザイン的見解というのだけではなく日本人の思想形成までも深く関係してくる内容であり、
自分たちの型を知る事で外にある型との関係の仕方への示唆を非常に多く含んでいた。
これから自分たちが日本の中で何を残していくかを深く考えさせられた。

STRAMDという場を通して自分たちが何を日本、または次の世代に残していくかを内田先生の授業をきっかけに、
見つめ直していきたいと思いました。

内田先生の1回目の授業である生徒が

生徒:「iPhoneなぜ日本で生まれなかったのですか?」
内田先生:「生まれなくて良かったと思います

このやり取りの意味が少しだけ理解できたような気がしています。
内田先生本当に1年間ありがとうございました!

《STRAMD》

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