2012年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2012年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

戦略経営デザイン論5

日付
2012年06月14日 19:00~
場所
桑沢デザイン研究所
概要
経営の起死回生:松屋銀座
受講生の感想

記:栗田 哲朗

第15回 記:栗田哲朗

「じゃあ、はじめましょうか」
中西先生のいつもの一言から、今日も講義がはじまる。

STRAMDがはじまって、早2ヶ月が過ぎようとしているが、
この2ヶ月間、受講前は想像できなかったような濃密な時間を過ごせている。

アプローチ方法解釈視野、どれをとってもこれまでの自身には持ち得ない質量であり、
さまざまな視座からいただく中西先生のお話は全てが未知との遭遇である。

それを会社に持ち帰って即実践できたり、内容をスタッフたちと話すことで、
また、自分たちの成長につながっていることを実感できている。

そして、何よりも、これまで自身が読んできた多くのデザイン書でお名前を目にしてきた中西先生の講義が聴けること、いろいろなお話をお伺いできることの歓びはもはや安易に表現できるものではない。

こんなに熱量が高まり続ける経験ができていること、何より濃密な時間を過ごせていることへの幸福感。
高校生、学生だった頃にはなかった、10年以上の社会経験を得て受講だからこそ、学びと実践によって体得する幸せが大きいのだろう。

今日は、前回(6/5)の講義で出た質問事項への回答からはじまった。

中西先生をはじめSTRAMD講師の先生方は、講義中出た質問や疑問に対して本当に熱心にお答えになられる。
いつも、関連する事例を元に回答いただくのだが、質問が出なければ聞けなかったことが多い。
今回も、PAOSにおけるヒアリング手法や仮説づくりの元になっていること、仕事の中で気をつけていらっしゃることなど、貴重なお話をお伺いできた。自分にないクラスメートの視座から学びがあるのもSTRAMDの醍醐味だ。

そして、《STRAMD Prospectus 10》に主題は移り、
前回の続きで「3.答えを覚えるのではなく、良い質問と答えの出し方を導く
特に、「答えの出し方を導く」方法から、松屋のCI事例までボリュームの多い講義となった。

・デザインは定量的な価値判断が難しいもの
中西先生が折りにふれて仰っているが、自身、業務上いつも直面することの多い「デザインにおいての価値判断について」の問題は、デザインを生業にしている私達でなくとも非常に重要だと思う。
今回、想いは加熱し「同じ認識を全日本人が持つべきだ!」とまで思ってしまった。

売上や客数のような指標と異なり、定量的な価値判断が難しいものがデザインでありCIである。
私は、仕事の中で定量的価値といえる指標(KPI/KGIも含)など圧倒する、「高い本質的価値」を有しているのがデザインだと考えているし、だからこそ、デザインにおいての全体的且つ総量的な判断軸をもつことこそ重要であると思う。

結果的に求めている基準や指標をクリアできる力をもっているデザインに対して、「それで売上がどれだけ上がるのか?」と、いわれない認識の共有が今本当に必要なのではないかと考えます。


STRAMD天津視察に見た中国の現状やSAMSUNGに見られるような家電メーカーにおけるデザイン思考。
本質的なデザイン思考こそ、日本の経済成長に必要だと感じる講義でした。

今日も、また幸せな2時間でした。ありがとうございました。

《STRAMD》

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