2012年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2012年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

エモーショナル・ビジネスデザイン論1

日付
2012年05月10日 19:00~
場所
桑沢デザイン研究所
概要
(総論)エモーショナル・ビジネスデザインとは何か
受講生の感想

記:岩崎 正寛

第6回 記:岩崎 正寛

ハーレー・ダヴィッドソンのタトゥーを目にしたことがある人は少なくないだろう。
だが、ホンダやヤマハのタトゥーを見たことがある人は、恐らくいないのではないか?
それは一体、なぜだろうか?


マーケティング・ブランディングの専門家である、
(株)インサイトリンク代表の河野龍太氏によるエモーショナルビジネスデザイン論。
その第一回目の講義は、最初から終わりまで刺激的な問いに満ちたものだった。

エモーショナルというキーワードからも分かるように、
河野氏の講義は「どう人々の“心”にはたらきかけるか」ということに主眼を置く。
これは行動経済学と同様に、人間は不合理な存在であるという前提に立脚している。
人間はロボットではない。
感情が意思決定に及ぼす影響は多大である。
だから、機能的価値だけではなく、感情的(経験)価値を。
感情をめぐる戦いがおきている。
だが、これこそデザイン思考が得意とする領域ではないか。

ジェットブルー、ヴァージン、スターバックス、フェイスブック、コカ・コーラ、そしてアップル。
これらの企業はまさに感情的(経験)価値を提供し続けることによって、混迷の時代でも輝き続けている。
有形資産から無形資産へ。
パラダイムシフトが超高速で進行していることを実感させてくれるケーススタディだった。

また、河野氏の洗練されたプレゼンテーションそのものからも学ぶところは大きかった。
まさに「現場・現物・現況」主義を感じさせるプレゼンテーションは、
アカデミックな知に留まることをよしとしないSTRAMDならでは。

授業後の質問タイムも熱気冷めやらず、ほとんどの生徒が席を立たない。
講義に関する質問のみならず、関連するケースを積極的にシェアする姿もみられた。
STRAMDという場をよりよいものにしようとする生徒一人ひとりの意識の高さも、
本講座の魅力の一つであろう。

《STRAMD》

ローディング中