2017年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2017年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

日本文化とデザイン2

日付
2017年11月22日 19:00~
場所
デジタルハリウッド大学院大学
受講生の感想

記:中込 光輝

STRAMDに入ってよかったと思うことの1つに、本との出会いがある。
多様な分野の第一線で活躍されている講師が執筆している本を読んだり、
講義の中で本の紹介・推薦が頻繁にある。
また、受講生同士でも本の推薦や貸し借りも積極的に行われている。
 
今日の講義は内田デザイン研究所 所長の長谷部先生の講義の2回目の講義。
1回目の講義から時間が空いため、
その間に長谷部先生も執筆に携わっている本「普通のデザイン」を読むことができた。
講義の内容と本に書かれていることは重なる部分もあるが、
講義では本には書いていない奥深いところまで話を聞ける上、
本で沸いた疑問をご本人に直接問うことまでできる。
 
『仕切り』について、本「普通のデザイン」に
海外|石・石炭・煉瓦で仕切る
日本|紙・木で仕切る
 
海外|城壁など、「強固な仕切り」
日本|生垣・籬・門・敷居・襖・障子・格子など、「柔らかな仕切り」「認識としての仕切り」
 
という内容があるが、
講義では、日本人が箸を手前に置くのも仕切りのひとつ(中国の箸やスプーン・フォークもみんな縦)
であることなど、さらに踏み込んだ部分まで知を深められた。
 

受講生から推薦図書「デザインのデザイン」(原研哉著)にこんな内容があった。
❝地図を90度回転させ、ユーラシア大陸を「パチンコ台」に見立てると、
一番下の「受け皿」の位置に日本が来るという。
そう言われてみると、確かにユーラシア大陸はパチンコ台に見えるし、
日本は全ての玉を受け入れる最下端の受け皿に見える。
そして文化の伝承や影響の経路も、これまで考えていた画一的な発想から自由になる❞
 
そして今回の講義では、
世界観、漢字、仏教は輸入であるが、日本の中で独自の進化を遂げたとあった。
 
きっと日本という受け皿に入ってきたそれぞれの玉が発展を遂げたのだなと、
自分なりの解釈を交えて講義の内容を咀嚼。
 
STRAMDに入って、早くも8ヵ月が経とうとしている。
講義の内容はそれぞれ異なる分野であるが、
講義で聞いたこと、その後世の中を見渡して気づいたこと、
受講生同士で共有したこと、それぞれが繋がったり、新たな視点を生んでいる。


講義で知ったが、日本家屋の縁側も、
冬の冷気を家に入れないように空気の層をつくったり、
サザエさん家のタマがひなたぼっこするためだけにあるわけではないらしい。 

《STRAMD》

ローディング中