2016年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2016年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

トゥールダルジャンの歴史と変革

日付
2016年06月15日 19:00~
場所
デジタルハリウッド大学院大学
受講生の感想

記:牧尾 依里

トゥールダルジャン3代目オーナーのアンドレ・テライユさんによる特別公開講座。

(ラ・)トゥールダルジャン出身の有名フレンチシェフとのつながりがあった私としては、
フランス・パリという伝統を重んじる文化の中で、
一体どんな挑戦を行ったのか、非常にワクワクする想いで講義に参加しました。

彼の講義の中で、今まで愛されてきているトゥールダルジャンのロゴ・VI変更について、
先進的な選択をしてきたことについて熱く語って頂きました。

まず、VIの変更の背景として、メニューや商品などで使用するロゴタイプなどに
「統一感が無かった」ため、リニューアルをすることを決意したとのこと。
そのリニューアルのプロセスの中で、個人的に印象深かったのが、3点です。

①ブランド名にも関わる「ラ・」を取り除いたこと。
 ロゴタイプのバランスが悪く、「ラ・」を取り除き、左右バランスを良くすることを決意。
 通常であれば、今まで歴代引き継がれてきていたブランド名を変えることは非常に勇気がいること。
 その一方で、現在にも受け入れられることも重要。このような重要な判断を、断言する経営者の姿勢が、
 とても勉強になりました。


②老舗ブランドでありながらも、親しみやすいカラフルさを取り入れたこと
 個人的なイメージとして、老舗ブランドやハイブランドは重厚感があり、
 このブランドの世界観に着いて来れる人だけ着いておいで、とやや突き放しながら言っているような、
 ブランド側が消費者を選んでいるような印象があったけれど、
 様々なカラータイプを用意して、用途ごとに使いやすくしているという所に驚きました。
 かつ、試してみないとわからない、ネガティブな声が大きければ変えよう!という柔軟な姿勢が
 とても面白かったです。


③今まで愛されてきたファサードのロゴは変えないこと。
 ①②のような挑戦をしながらも、今まで愛されてきていた、代々引き継がれている歴史を大切にし、
 ロゴは他のアウトプットで統一をしながらも、変えないところは変えない、という
 客観的な部分と主観の感情のバランスが非常にはっとしました。

ハイブランド、歴史のあるブランドだからこそ出来ないことがある中で、
アンドレ・テライユさんのお話を聞くことができて、
パリの老舗ブランドでも積極的に挑戦をしていっており、その中には悩みも奮闘もありつつ、
最後には決断をしている、という、「ハイブランド」だからこそ今までのブランドでやっていこう、
というような考えを捨て、デザイン思考を持った経営が重要だと改めて感じました!

7期 牧尾

 

《STRAMD》

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