2013年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2013年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

知の枠組み

日付
2013年09月19日 19:00~
場所
USTREAM STUDIO AOYAMA TOKYO 1st
受講生の感想

記:平部 利雄

記:4期生/平部利雄

「知の枠組み」題名の通り、1回の講義で理解する事は非常に困難な授業である。自分達が普段使っている「知」というものを解体してより知とはどんなものか理解し易い講義になることを期待している中、半田先生の話が始まった。

「人間知の条件について皆さんはどう思われますか?」
最初の一言目で自分の頭の中は厳戒態勢に入り、
これは、一瞬でもついていけなくなると、後の1時間はわからない言語に囲
まれてしまうことになると感じた。

今回の講義の軸となるキーワード
~知性概念の構造

理性・知性 悟性・感性

理性に関してidea ratio logos
知性 悟性に関してconcept category
感性に関してsensories sensitivity

分ける→分かる(人は分けることで分かった気になることができる)

~理性の三大関心(イマヌエル・カント)
・わたしは何を知ることができるか
・わたしは何をなすべきか
・わたしは何を望んでよいか

~創造の階梯
・準備
・苦悩
・あたため
・啓示

~人間知の要素
記号・情報・知識

以上のキーワードを軸に講義が進んでいった。
かなり、濃い内容であったため咀嚼することに時間がかかりそうではあるが、
今まで知っていた事が、かなり表面的な認識でしかなかったと実感した。

今回の講義の中で非常に興味深く感じたことは、

「名詮自性」についての半田先生の考察である。

意味としては「名はものの性質をおのずとあらわす」という解釈が一般的であるが、
半田先生の解釈として、「あらわすのではなく」「作り出す」
と言えるのではないかという話であった。
この話から記号というものの性質を普段は無意識的に受動してしまっているだけであり、人は先導されているのではないかという危機感を感じてしまいました。
現代の社会を生きてくうえでこのサインの力が非常に強いことを知ることは必要であり、本当にサインが正しい形で表象されているのかという懐疑的な姿勢を持って考えることは次のなすべきことを知る上で重要であると思った次第です。

最後に半田先生が「デザインとはde・signという意味であり、既存のサインを壊して、新しいサインを構築することである」、まさにstramdで自分達が学ぶべきデザインとは、このような意味のものであると思う事が出来た。
そして半田先生が付け加えたこととして「日本人は元来、壊すということは得意な民族である」既存のサインを壊し、作り変える事で日本からは色々なアイディアや製品が生まれてきたはずである、創造と言う言葉が現代の日本では難しく考えられ過ぎており、もっとシンプルに壊して行く活動をして行くことで、壊れたものの新しい価値を見出していけるにではないかと考えてしまった。

もし今度、半田先生との時間があるのであれば、深く日本人としての創造活動のあり方について教えて頂きたいと思った講義であった。

《STRAMD》

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