2012年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2012年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

知財経営論

日付
2012年07月12日 19:00~
場所
桑沢デザイン研究所
概要
知財の基礎&紛争の実態
受講生の感想

記:藤田 泰生

記:藤田泰生

金 展克先生による「知財の基礎&紛争の実態」の講義。

「知らないでは、すまされないんです。」
ソフトな語りで、結構、ドキッとする話。
その説明を聞けば、納得。さも、ありなん。

法律の世界は、ある意味、単純明快。紛争の際のシロクロつける明快な基準。

無形の財を、いかに守るか。
それが、知財6法。

金先生は、優しく丁寧に説明してくださいました。
では、講義の概要について。

知財とは?
知的財産権法と呼ばれるもので、無体物(実体のないもの)についての
権利義務体系のこと。

知財には、6つの法律が。
  1、特許法
  2、実用新案
  3、意匠法
  4、商標
  5、著作権
  6、不正競争

そして、この6つの法律について、
     どういう法律であるか。
     なぜ、この法律が存在するのか。
     法律が適用される要件。
     この法律によってもたらされる権利とは。
等、細かく説明していただいた。

また、各法律への出願状況から、登録件数にいたるまでの過去10年間の
具体的データーや、それぞれの法律の無効審判の件数実態についても
データーで示され、各法律の現状について語られた。

具体的な紛争事例については、大変興味深かった。
井上陽水のアルバムのタイトルが、会社名と同じだからということで
訴訟されるとは。
これは、商標についての誤解された認識による具体的な事例。

著作権の事例では、
どこからが著作権の範囲にあたるか、という問題も。
けっこう判断が難しい・・・。
また、著作権では、実用品のデザインも注意が必要とのこと。
原則として、
実用品のデザインについては、著作物にあたらない。
よって、模倣対策を行うには、意匠登録する必要があるとのこと。
こういうことを、
「知らなかった。」では、済まされないのです・・・。

ビジネスの世界では、知財やコンプライアンス関連は
避けてとおれない重要事項。
講義の区切りごとでの質問タイムに多くの質問が飛び交うのも、
みんなが重要かつ大事なものとしてとらまえていることの証しだと思う。

2時間の講義では、時間が足りない。
先生ももっと時間があれば・・・、という感じでしたし、
われわれも、まだまだ、喰らいついていく余力は持ち合わせていたと思う。
2~3時間で学びつくせるテーマでないことは明白だが、
知財を学び、理解し、活用していくうえでの、つかみとしては、最高の時間ではなかったか。

知財という武器を手に入れ、また新たな幅の広がりを感じ取った2時間でした。

《STRAMD》

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