2020.11.09
ニューノーマル時代に学ぶべきCI・戦略経営デザインの本質全3回特別集中講座オンライン(ウェビナー)のお知らせ
2018.01.10
《STRAMD》2018年度第9期生募集記念 公開シンポジウム(無料)のご案内
2017.01.16
《STRAMD》2017年度第8期生募集記念 公開シンポジウム(無料)のご案内
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第13回 尾崎勝悟 中西先生の講義、『戦略経営デザイン論』は、今回で5回目となります。 (うち、2回も欠席してしまってます、ビデオ補講受けます。) 私は、内装デザインの会社を経営しています。 先生の「デザインと経営をライフワークとされている」との言葉を受けて他のことは一切調べないまま、STRAMDを受講することにしました。意外と受講数が多く負担は大きいのですが、レベルの高い講義内容にすでにいい選択をしたと思っています。また、日々デザインを扱う経営者として、実践的かつ創造的に参加していきます。 中西先生曰く、「理論よりも実践をやってきましたから実際にやってきたことを通じて話します。その中に具体的な企業の事例なども入れていきます。」とのことで、今回は、STRAMD Prospectus10の6番目から9番目まで解説いただきました。企業事例を交えたケーススタディであったり、先生の人間観であったり、過去の現象から現在に至るまでの流れを交えた解説であったりと幅の広い、そして無駄のない講義となっています。 《講義内容》先生の講義を筋にして、私なりに感じたことを書いてみました。 冒頭で 優れた経営者とは、数の人+理の人+目の人+愛の人である。と中西先生の説明から始まりました。 数の人は、儲けられる人、昔は、経営者はこれができれば良かった。 理の人は、ロジックのある人。昔は、業界に一人こういう人がいれば良かったのだが、今はそれぞれが理の人でなければならない。 つまり、何をなすべきかを知り、論理的に説いて導ける人ということでしょうか。 目の人、いわゆる「目利き」。 先生自身はこの目の人であると仰います。また、最近は目利きの人がいなくなった、とも。 愛の人は、利己主義に陥らず会社を社会の公器としてより良き社会づくりに尽力できる人。ということでしょうか。 この点に関しては、私もそうありたいと思っていますが、言うは易し行なうは難し、だいぶ修行が必要です。 6.「先生徒」授業(その問題を一番知っている人こそ教師)を前提とする 先日の中川さん(STRAMD1期生であり特別講義の先生をされた)の講義を例に挙げ、また寺子屋の学び方を踏まえながら「先生徒」のスタイルこそSTRAMD流であるとのお話。 「いくつもの答えがあるからこそ正しい」先生方の言葉をそのまま受け入れるのでなく、自分なりに考えて、疑ってみることも必要だ、と。中西先生自身、ご自分で展覧会開けるほど数多くの言葉を生み出してきたと仰いました。私は、そのお話を聞きながら、宮本武蔵の研究家の話しを思い出しました。武蔵は、「五輪書」で、仏教などの既存の言葉を使う時も、その意味を自分なりの言葉へと解釈を変えているそうです。つまり、言葉を生みだしているのだと思います。このことは、私も日々非常に意識している点です。 “実践者”だからこそ、そういった点へのこだわりが大事なのだと思います。 7.常に「良い悪い」と「好き嫌い」の2軸で考えるクセをつける 中西先生のブリヂストンとの経験を交えて解説していただきました。 「自らが経営者であり、顧客の代表としての指針を持ち判断を下す。」 私の仕事は、まさにこのことの連続です。この講義の翌日も当社デザイナーに、なぜこのデザインが駄目なのか、という話しをこの言葉を元に諭しました。 8.「現場・現物・現況」主義と「連続体」観察を旨とし、実務実践から外れない 「現状をジッと見るヨコ糸と、業種や企業の歩み・DNAのタテ糸を資源に実現可能性を考える」 「現場、現物、現況」優れた経営者は必ず現場を良く見ている。とのこと。 いわゆる三現主義として私も非常に重要視しています。 「連続体観察」 私は、経営で大事なことは、流れの中で判断することだと思います。例えばキャッシュフロー、売上や利益などの数字、社会を見るときも、人の能力を見る時も・・・あらゆる判断は、過去、現在、未来の中の“今”として、流れの中で行われなければなりません。 「実務、実践から外れない」 ロジック→レトリック→シンボリック(アウトプット) 考えたことをわかりやすく伝え実行に変えていくこと。全ては実践してこそ価値がある。 9.「五感」で受け、五感へ発することを日常化する 感じさせる力の可能性を常に意識する 五感に訴えかける。特に視覚は、人のイメージに及ぼす割合が83%もあるといわれる、次いで聴覚が11%。この二つで94%を占めるので重要。しかし、感情面に及ぼす影響は、嗅覚などが割合が高い。 「解らない時には美しいものを選んでおけば間違いない」 ピタゴラス 一般消費者は、優れた感覚を有しており、例えばある商品を市場に出してYes or Noを問うとかなりの精度で優れたものを判別する。 「イメージマーケティングの要諦」 プラスを出すこと以上にマイナスを出さないことが重要である。もっとも大きなマイナスとは、社会正義に反すること。どんなにプラスを出しても追いつかなくなる。雪印の問題などを引き合いに説明。 親しきものに重きをおいて、判断する状況をつくりだす。 人は、何度も目にしたことのあるもの、また、親しみを感じるものに重きを置いて判断する。 他、印象に残ったお話 「街は、商人(デザイニスト)の教師である」 街は、現実です。マスコミやネット社会は、虚像の流行を作り出すことが可能ですが、街は、現実ですから、どんなネット社会になっても街を観察することは重要だと思います。 私も常々ビジネスマンは、現代の商人でなければならないと思っておりますので、この言葉が印象に残りました。 欧米思考は、要素還元主義である。物事を要素に分けてロジカルに考えていく傾向がある。 例えばある山を表すのに木の割合が30%で川の割合が10%・・・・などとする考え方をする。 それに比べ東洋思考では、関係性主義であり、山は山として全体を一括りに捉える。 この辺の考え方の中に我々日本人としての強みが生まれる経営があるように思います。 ブログを実際書いてみると、書くことが多すぎて削ることに苦労しました。本当に多岐にわたる話しの何を残すべきなのか、それを書く私は何を伝えたいのか。 これも一つの重要な勉強ですね。今後も積極的に書いていきたいと思います。なかなか辛いですが・・・。 (2011.6.2 記)
第13回 尾崎勝悟
中西先生の講義、『戦略経営デザイン論』は、今回で5回目となります。
(うち、2回も欠席してしまってます、ビデオ補講受けます。)
私は、内装デザインの会社を経営しています。
先生の「デザインと経営をライフワークとされている」との言葉を受けて他のことは一切調べないまま、STRAMDを受講することにしました。意外と受講数が多く負担は大きいのですが、レベルの高い講義内容にすでにいい選択をしたと思っています。また、日々デザインを扱う経営者として、実践的かつ創造的に参加していきます。
中西先生曰く、「理論よりも実践をやってきましたから実際にやってきたことを通じて話します。その中に具体的な企業の事例なども入れていきます。」とのことで、今回は、STRAMD Prospectus10の6番目から9番目まで解説いただきました。企業事例を交えたケーススタディであったり、先生の人間観であったり、過去の現象から現在に至るまでの流れを交えた解説であったりと幅の広い、そして無駄のない講義となっています。
《講義内容》先生の講義を筋にして、私なりに感じたことを書いてみました。
冒頭で
優れた経営者とは、数の人+理の人+目の人+愛の人である。と中西先生の説明から始まりました。
数の人は、儲けられる人、昔は、経営者はこれができれば良かった。
理の人は、ロジックのある人。昔は、業界に一人こういう人がいれば良かったのだが、今はそれぞれが理の人でなければならない。
つまり、何をなすべきかを知り、論理的に説いて導ける人ということでしょうか。
目の人、いわゆる「目利き」。
先生自身はこの目の人であると仰います。また、最近は目利きの人がいなくなった、とも。
愛の人は、利己主義に陥らず会社を社会の公器としてより良き社会づくりに尽力できる人。ということでしょうか。
この点に関しては、私もそうありたいと思っていますが、言うは易し行なうは難し、だいぶ修行が必要です。
6.「先生徒」授業(その問題を一番知っている人こそ教師)を前提とする
先日の中川さん(STRAMD1期生であり特別講義の先生をされた)の講義を例に挙げ、また寺子屋の学び方を踏まえながら「先生徒」のスタイルこそSTRAMD流であるとのお話。
「いくつもの答えがあるからこそ正しい」先生方の言葉をそのまま受け入れるのでなく、自分なりに考えて、疑ってみることも必要だ、と。中西先生自身、ご自分で展覧会開けるほど数多くの言葉を生み出してきたと仰いました。私は、そのお話を聞きながら、宮本武蔵の研究家の話しを思い出しました。武蔵は、「五輪書」で、仏教などの既存の言葉を使う時も、その意味を自分なりの言葉へと解釈を変えているそうです。つまり、言葉を生みだしているのだと思います。このことは、私も日々非常に意識している点です。
“実践者”だからこそ、そういった点へのこだわりが大事なのだと思います。
7.常に「良い悪い」と「好き嫌い」の2軸で考えるクセをつける
中西先生のブリヂストンとの経験を交えて解説していただきました。
「自らが経営者であり、顧客の代表としての指針を持ち判断を下す。」
私の仕事は、まさにこのことの連続です。この講義の翌日も当社デザイナーに、なぜこのデザインが駄目なのか、という話しをこの言葉を元に諭しました。
8.「現場・現物・現況」主義と「連続体」観察を旨とし、実務実践から外れない
「現状をジッと見るヨコ糸と、業種や企業の歩み・DNAのタテ糸を資源に実現可能性を考える」
「現場、現物、現況」優れた経営者は必ず現場を良く見ている。とのこと。
いわゆる三現主義として私も非常に重要視しています。
「連続体観察」
私は、経営で大事なことは、流れの中で判断することだと思います。例えばキャッシュフロー、売上や利益などの数字、社会を見るときも、人の能力を見る時も・・・あらゆる判断は、過去、現在、未来の中の“今”として、流れの中で行われなければなりません。
「実務、実践から外れない」
ロジック→レトリック→シンボリック(アウトプット)
考えたことをわかりやすく伝え実行に変えていくこと。全ては実践してこそ価値がある。
9.「五感」で受け、五感へ発することを日常化する
感じさせる力の可能性を常に意識する
五感に訴えかける。特に視覚は、人のイメージに及ぼす割合が83%もあるといわれる、次いで聴覚が11%。この二つで94%を占めるので重要。しかし、感情面に及ぼす影響は、嗅覚などが割合が高い。
「解らない時には美しいものを選んでおけば間違いない」 ピタゴラス
一般消費者は、優れた感覚を有しており、例えばある商品を市場に出してYes or Noを問うとかなりの精度で優れたものを判別する。
「イメージマーケティングの要諦」
プラスを出すこと以上にマイナスを出さないことが重要である。もっとも大きなマイナスとは、社会正義に反すること。どんなにプラスを出しても追いつかなくなる。雪印の問題などを引き合いに説明。
親しきものに重きをおいて、判断する状況をつくりだす。
人は、何度も目にしたことのあるもの、また、親しみを感じるものに重きを置いて判断する。
他、印象に残ったお話
「街は、商人(デザイニスト)の教師である」
街は、現実です。マスコミやネット社会は、虚像の流行を作り出すことが可能ですが、街は、現実ですから、どんなネット社会になっても街を観察することは重要だと思います。
私も常々ビジネスマンは、現代の商人でなければならないと思っておりますので、この言葉が印象に残りました。
欧米思考は、要素還元主義である。物事を要素に分けてロジカルに考えていく傾向がある。
例えばある山を表すのに木の割合が30%で川の割合が10%・・・・などとする考え方をする。
それに比べ東洋思考では、関係性主義であり、山は山として全体を一括りに捉える。
この辺の考え方の中に我々日本人としての強みが生まれる経営があるように思います。
ブログを実際書いてみると、書くことが多すぎて削ることに苦労しました。本当に多岐にわたる話しの何を残すべきなのか、それを書く私は何を伝えたいのか。
これも一つの重要な勉強ですね。今後も積極的に書いていきたいと思います。なかなか辛いですが・・・。
(2011.6.2 記)